登録講師・不足教員の悲劇|仕事の他者依存はリスク

20年ほど前に東京から田舎に来ました。

田舎生活で長年の悩みが、自営業での仕事の確保が難しいこと。

事業をコントロールしにくい理由を解説します。(2020.4.2)

仕事を他人に依存するデメリット

20年前くらいから、家庭教師・塾講師の仕事を行ってきました。

田舎での仕事ですので生徒はまばらで、勉強する要望があった生徒に合わせて教材づくりや授業を行ってきました。

進学塾での仕事も並行して行ってきました。経営者の方針に沿って必要とされるクラス授業です。

この2つに共通しているのは、相手のリクエストに応えた形の仕事だということです。生徒・塾側のリクエストが無ければ、仕事は来ません。

その間、こちらは待ち続けます。

収入は途絶えますので、他種業の仕事を考え始めます。そうしている時に、また、授業のリクエストが来ます。そこでまた、事業の方向転換です。

学校の非常勤講師なども、同じでしょう。仕事につけるか、どの学年・教科になるかは、相手に完全に依存しています。

もしかしたら、全く連絡が来ない可能性もあります。その時に「なぜ、連絡がこないのか」と、こちらから言うことはできません。

「授業があれば連絡する」という前提があるからです。

授業リクエストを待っていると、放置状態、宙ぶらりん状態にされてしまう。

PCサポート業も顧客依存

PCサポート業も同じことが言えます。

自社の製品だけを取り扱う場合と違い、お客さんの困っていることをリクエストに応えてサポートし続けると、いつお客から連絡が来るか約束されていません。

2年、3年待っても、全く連絡が来ない可能性もあります。

個人のパソコンサポートの場合は、お客側としては、分からない所が出てきた時に聞ける人がそばに欲しい状態です。

不足した時に、リクエストがかかる状態。

登録教師と同じ状態です。

2つの例を挙げましたが、どちらも相手側の主導で動いているために、サービスの提供側は事業をコントロールできません。

登録教師は、お客の都合の良い時に、都合の良いことでリクエストが来る。

サービスする側とお客のニーズ

サービスはお客のニーズが無いと成立しませんので、それを知ることは必須です。

しかし、一つ一つのニーズ(個別内容)に応えていくことは不可能です。

サービス提供側はサービス項目を並べておいて、お客さんに選択してもらうようにする。

ITを活用して、事業側主導にサービスのやり方を変えていく必要があります。

お客の個別内容に応えようとするやり方は、今後、難しくなる。
WEBを活用した事業者の自発的な情報発信スタイルに切り替えよう!

個別対応のサービスから、WEBでの情報発信型に切り替えると、最初はユーザー(お客)が少ないですが、自分の専門分野に集中して事業を進めていくことが出来ます。

仕事の選択肢を多くする

授業にしても、パソコンサポートにしても、お客とサービス提供者のミスマッチを防ぐという観点から、オンラインに変化していくようにする。

時間効率化や地域の人手不足問題なども「オンラインで繋げることで前進する仕組み」を作っていく必要があります。

地域エリアの仕事はデメリット

結局、地域エリアだけの仕事にすると、人口の少ない場所では極端に仕事の選択肢が少なくなります。頼りにする人がいなくなると仕事ができなくなる「仕事の孤立」が生じるのです。