猟友会とは?入会方法・狩猟免許・管轄をわかりやすく解説|給料・夜間の呼び出し事情まで

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「猟友会」と言われたとき、多くの方が「ハンターの集まり?」「鹿やイノシシを獲る組織?」という漠然としたイメージを持たれると思います。

ここでは、組織・仕組み・役割から、「入るにはどうするか」「給料・報酬はどれぐらいか」「免許・学ぶこと」「呼び出し・実際の仕事」「会員の本音」まで、できるだけ踏み込んで解説します。

1|猟友会の組織・役割

まず、猟友会とはどういう団体かを整理します。

-猟友会は、狩猟者(ハンター)を会員とする団体で、都道府県ごとに設置され、市町村レベルの「支部」「地区猟友会」がある構造です。
-全国的には大日本猟友会が本部的な役割を果たしており、各都道府県の猟友会がそれに所属する形。
-主な活動目的・事業内容には以下があります:
 ・野生鳥獣(例:シカ・イノシシ・アライグマなど)の増加による農林水産被害の低減。
 ・狩猟の適正化と道徳の向上。
 ・有害鳥獣(害獣)駆除や地域住民の安全・生活環境保全。
-つまり、単に「狩る趣味の人達の集まり」ではなく、地域社会・環境・農林業などとの関係で「社会貢献・共生のための狩猟者団体」としての側面があります。

2|入会するにはどうすれば?どこの管轄?

次に、入会の流れ・条件・管轄を見ていきましょう。

入会の大まかな手順

  1. まず「狩猟を行う」ための準備が必要です。具体的には、狩猟免許(わな猟・網猟・銃猟など)を取得し、狩猟者登録をする必要があります。
  2. その上で、住んでいる都道府県の猟友会(およびその支部・地区)へ加入申し込みをするという流れです。例えば、東京都猟友会のサイトでは「住居の近くの地区へ入会し、都猟友会・大日本猟友会まで連なる構造」だと説明されています。
  3. 入会時には会費・入会金・支部年会費などが発生します。例えばある都府県で「新規入会金2,000~5,000円、年会費15,000円程度」という例もあります。

どこの管轄?

  • 狩猟免許・銃砲許可などは「警察」「都道府県の環境農政・自然環境保全部局」などが管轄します。
    -猟友会自身は公益団体(あるいは一般社団法人)形態で、都道府県ごとの支部があり、地域の市町村・支部が運営の最前線です。

入会条件・注意点

-「狩猟免許を持っていること」が前提という支部もあります。
-地域・支部によって会費・活動内容・会合頻度が大きく異なるため、加入前に支部の雰囲気・活動方針を確認するのが良いです。
-会員になると、先輩狩猟者からの安全・技術指導・情報共有などのメリットがあります。

3|給料・報酬・「仕事」かボランティアか?

多くの人が「猟友会員になったら給料が出るの?」という疑問を持ちます。以下の通り、実態は少し複雑です。

「給料」は基本的に出ない

-入会・所属しても「給料(固定収入)」を保証されているわけではありません。あるサイトでは「もらえません。むしろ会費を払う必要があります」と断言されています。
-つまり、猟友会員=“ボランティア的な立ち位置”である場合が多く、固定の報酬を得るための組織ではないということを理解しておきましょう。

報酬・手当・駆除事業による収入の実態

-ただし、地域の自治体・都道府県が「有害鳥獣駆除」や「鳥獣被害対策実施隊」等の業務を猟友会会員などに委託し、その成果(例:シカ・イノシシを1頭捕獲)に対して報償金(成果報酬)を支払うケースがあります。
-例えば、「シカ1頭で5,000~36,000円程度」という地域もあると報じられています。
-とはいえ、この報償金も「必ず出る」「固定額で出る」わけではなく、地域・自治体・鳥獣の種類・条件によって大きく異なります。
-狩猟を“仕事”として捉える場合、専業猟師の平均年収が220〜260万円というデータもありますが、これは猟友会会員一般というより狩猟を生業とする人の数字です。

夜中・呼出しの可能性

-有害鳥獣駆除事業では、自治体や支部との協定によって「被害発生時・夜間・休日」などに呼び出される可能性があります。例えば「1年中出猟可能」「副業・非常勤」「呼び出し対応あり」と記されている記事があります。
-つまり、会員として活動するなら“駆除や監視・出動”という側面があり、夜間や突発的な仕事が発生する可能性を念頭に置くべきです。

4|免許は何年?何を学べばなれる?

入会前・活動前に押さえておきたい「免許・技能・学び」のポイントです。

狩猟免許の種類

-狩猟を行うには「狩猟免許」が必要で、種類としては「網猟」「わな猟」「第一種銃猟(装薬銃・散弾銃)」「第二種銃猟(空気銃等)」があります。
-銃器を使う場合には、さらに「銃砲所持許可」を警察署で取得する必要があります。

免許更新・有効期間

-各免許・許可には更新義務・講習義務があるケースがあります(例えば「経験者用猟銃等講習会」など)
-免許そのものの「有効年数」が全国統一で何年、という明確な数字を出している文献が少ないですが、実務上「定期的な更新/講習受講」が必要なことを理解しておくべきです。

学ぶべきこと・準備すべきこと

-法令・猟銃の取扱・安全管理・罠・わな設置・鳥獣の生態・被害対策など、狩猟・捕獲に関する知識と技術を学ぶ必要があります。猟友会でも「初心者講習会」や「射撃練習会」「技能講習会」を実施しています。
-支部・先輩会員からの指導や現場経験が重要です。加入後は「安全な狩猟・地域の理解・コミュニケーション」がカギとなります。

5|仕事として実際どう?夜中の対応・本音・メリット・デメリット

最後に、「会員になった人・会員希望者」の立場から、現場の声・本音を紹介します。

みんなの声

「趣味で狩猟を始めて猟友会に所属しました。でも、駆除の依頼だと夜間連絡→翌朝出動というケースもあり、自由な狩猟のイメージとは違うなと思いました。」
— ハンター 30代男性

「会費を毎年払って、銃もメンテ費用も自分。駆除で少し報酬が出るけど、時間・リスク・道具代を考えると“副業としてやろう”という軽い気持ちでは難しいと思います。」
— 狩猟歴10年 女性

「地域のために“森の番人”みたいな役割を果たしたいという思いで加入しました。駆除もしますが、被害軽減・環境保全の意識が強い仲間が多いのが良いです。」
— 支部長 60代男性

本音で言えば:メリット・デメリット

メリット
-自然・野生鳥獣・地域の農林被害に関わる「社会貢献」ができる。
-狩猟技術・銃器操作・わな設置など専門スキルが身に付く。
-先輩猟師とのネットワークができる。

デメリット・注意点
-固定給ではなく、むしろ自費(道具・銃・交通・時間)をかける必要がある。
-夜間・早朝・悪天候での出動や、危険を伴う場面もある。
-狩猟者・猟友会員への世間の目・理解の不足というハードルがある地域も。
-報酬・駆除業務が地域・自治体・鳥獣種によって大きくひらきがある。

夜中・呼び出しへの対応

「駆除依頼が出れば、夜中・休日でも連絡が来て出動する」というケースは実際にあり得ます(特に有害鳥獣の発生・住民からの通報など)。上記「夜間出動・出猟年中可」の記事参照。
そのため、「自分の生活スタイル・副業としてか専業か」「家族・仕事・地域との兼ね合い」を事前に考えておくことが重要です。

6|まとめ:あなたが“加入検討”するならここをチェック

-「狩猟免許を取得し、狩猟者登録を済ませているか」→入会前提の条件です。
-「地域の支部・活動内容・会費・雰囲気」を実際に問い合わせ・見学する。
-「自分は趣味/副業/専業のどれを目指すか」「夜間・緊急出動の可能性をどう捉えるか」検討する。
-「報酬・収入を目当てに入る」ならば、固定給ではなく“成果報酬・役割”であることを理解する。
-「地域貢献・環境保全・農林被害軽減」という視点でも活動の意味を捉える。
-「銃器・わな・安全管理・法令・仲間づくり」など準備すべきことが多く、初心者向け講習・先輩指導がある支部を選ぶのが安心。

このように、“猟友会”という組織は、単なる狩猟クラブではなく、地域の自然・農林・生活環境を守るための専門性を持った団体です。加入を検討されるなら、「自分の目的・スタイル・覚悟」を見極め、地域の支部事情をよく調べることを強くおすすめします。