近畿のクマ出没は「どこが多い？」──最新版データで見るランキングと現場の声

全国的にクマ被害が増えるなか、近畿でも「市街地近くで目撃」「住宅への進入」などの報告が増えています。

ここでは近畿（和歌山・兵庫・奈良・三重・京都・滋賀・大阪）を対象に、公開されている公式データや県の目撃マップをもとに「出没が多い順」＋自治体別の状況を解説します。

近畿「出没多い都道府県ランキング（概況）」

1. 和歌山県（紀伊半島） — 市町村別の目撃数が非常に多く、田辺市（旧龍神村など）や高野町、有田川町、日高川町などで累計が突出しています。和歌山県自体が紀伊半島での出没中心地になっている状況です。
2. 兵庫県（但馬・丹波など県北部） — 伝統的にクマ生息域で、近年は出没件数が増加傾向。北部地域での目撃報告が目立ちます。
3. 奈良県（紀北〜山間部） — 2024年度に目撃件数が急増、2025年も高水準で推移しており、市街地近くでの目撃例も報告されています。
4. 三重県（紀伊半島東部） — 熊野古道周辺を含め、出没マップを公開。例年、局所的な出没が散発的に発生しています。
5. 京都府（北中部） — 果樹園や集落周辺での目撃が増加。府の出没マップ／情報提供が充実しています。
6. 滋賀県（湖北・比良山系） — 結実不良など餌事情で局所的出没増が懸念されています（予測含む）。
7. 大阪府 — 恒常的生息地は確認されていないが、隣接県からの個体の一時的侵入があるとして注意喚起が続いています。

要点：和歌山・兵庫・奈良が近畿の“ホットスポット”。特に紀伊半島（和歌山〜三重）と兵庫県北部での目撃・被害が多く、京都北中部や滋賀湖北にも波及する兆候があります。

市町村レベルで見る「多い自治体」（一例）

• 田辺市（和歌山）：旧龍神村などの累計が高く、県全体でも突出した件数が報告されています。観光地や集落近くでの出没も散見。
• 高野町・有田川町・日高川町（和歌山）：複数の目撃報告が継続的に寄せられています。
• 兵庫北部（丹波・但馬地域）：県の公表データや地元報道で多数の目撃が確認されています。
• 奈良県北部・中部の山間地：近年、市街地接近例や観光地近辺での遭遇事案が増加しています。

（※市町村別の詳細な累計は各県の公開ページで随時更新されているため、居住地域の直近マップを必ず確認してください。）

なぜ近畿で出没が増えているのか？背景のポイント

• 餌資源の変動：ドングリなど堅果類の不作や、里山の変化でクマが人里近くに降りてくるケースが増えています。
• 個体群の回復・拡大：地域によっては個体数が回復し、分布が拡大している報告があります（紀伊半島など）。
• 人里への誘因：庭先の果樹・生ごみ・鶏舎等がクマを誘引するケースも。行政は出没マップとともに注意喚起を行っています。

みんなの声（現場のリアル）

• 「田辺の山間では足跡や糞が頻繁に見つかる。夜に犬が吠えるだけで不安になる」— 田辺市在住・農家。
• 「丹波の里で子グマ目撃。親子の可能性があると怖い。行政の情報配信が頼りです」— 兵庫北部の住民。
• 「奈良の観光客ですが、熊野古道での注意喚起を見て行程を変えた。安全が最優先だと思う」— 観光客。

（これらは地元報道・自治体発表の情報をもとにまとめた代表的な声です。）

住民・観光客が今すぐできる対策（短く実践的）

• 自治体の出没マップ／速報メールに登録して最新情報を確認。
• 山や里山に入るときは鈴・ラジオ・熊スプレーを携行し、単独・薄明時の行動を避ける。
• 果樹・生ごみ・ペットフードは屋外に放置しない。電気柵等の導入を検討。

最後に（まとめ）

近畿では 紀伊半島（和歌山・三重）と兵庫北部が出没の中心、奈良や京都の一部、滋賀にも広がる兆候があります。

大阪は恒常的生息地はないものの一時的侵入に注意が必要です。最新の出没マップと自治体の情報をこまめにチェックし、「出会わない」「引き寄せない」行動を基本に、安全な暮らしと観光を心がけましょう。